にらさき日記

20代男性のブログ。旅行、写真、F1など

オーロラを見に行く⑤ ~ヨーロッパでレンタカーを運転する:雪のスウェーデン、ノルウェーのラップランド編~

今回の記事では真冬のノルウェー・スウェーデンのラップランドでレンタカーを運転する様子をお届けします。今回はオーロラ鑑賞目的でレンタカーを借りました。左ハンドルで雪の中、海外レンタカーを借りるのはどんな感じか気になる方は最後までお読みいただけると嬉しいです。

車は世界を拡げる!
スウェーデン・アビスコにて

今回の記事の目次は以下の通りです。
①前準備:運転能力と免許証
②レンタカーを予約する
③レンタカーを借りる
④レンタカーを運転する
⑤レンタカーのトラブル対応
⑥レンタカーを返却する

① 前準備:運転能力と免許証

1-1. 運転能力について
今回の旅行の時点で管理人の運転歴は6年で、普通自動車AT限定のゴールド免許を所持していました。大学時代のバイトの都合で多いときは高速道路込みで毎週往復40㎞を1〜3回ほど3年ほど運転していました。太平洋側に在住していたため、日常的に雪の中で運転する経験はないものの、1回だけ流氷見物に冬の羅臼まで女満別空港からドライブした経験があります。1回雪道で運転したことがあったので何とかなるかと今回は行くことにしました。

雪道では後部窓の汚れが強い@女満別
管理人唯一の雪道運転の時の一枚 2023年2月

1-2. 免許について
海外でレンタカーを借りる際には日本の運転免許とパスポートに加えて「国際免許証」の所持が必要です。国際免許証は免許センターで即日発行できます。

愛知県の国際免許証案内:https://www.pref.aichi.jp/police/menkyo/tetsuzuki/kokugai/koufu.html

国際免許証とパスポート。後は日本の運転免許証があれば海外レンタカーは運転できる。

国際免許証の発行に必要なものは証明写真と普段使っている免許証(※現状マイナンバーカードは不可)に加えて渡航予定を証明する書類(Eチケットを印刷したものなど)です。顔写真は通常の免許証の様に当日免許センターで撮影するわけではなく、証明写真を持参することになっています。写真にそれほど制限はありませんが(無帽、正面、無背景、枠なし、顔中心のみ)、あんまりフランクなものにしてしまうと現地のレンタカー屋の日本人ネタに使われます。ナルヴィクのレンタカー屋で日本ははっちゃけた感じで免許証の写真を撮る文化なのか、お前は違うが。的なことを言われました。

管理人の国際免許証の内側。白い紙のページには日本語と同じ内容が英語など多言語で記載されているページが多数載っている。

管理人の免許はオートマ限定ですが、国際免許上はAT・MTの区別はないので制度上はマニュアル車を運転してもよいことになります。管理人はMTの運転経験はないのでAT車を借りることにしました。

まだ免許を取っていない方で将来的に海外での運転を考えている方がいれば、MTで免許を取ることを強く強く強く勧めます。管理人は安く借りられるMT車を借りることができず、後悔しました。

 

②レンタカーを予約する
管理人は今回、Hertz(ハーツ)レンタカーを利用しました。理由としては返却場所がナルヴィク駅に近かったことがあります。海外レンタカーの大手はヨーロッパではハーツのほか、Avis、Europcarなどが知られています。

Avisは1997年公開の映画007のボンドがBMWで突っ込むくらいには有名な大手レンタカー会社です。ロケ地はドイツ・ハンブルグで、動画の中に有名な駅舎などが映っています。

なお、AvisとHertzではJALのマイルを貯めることができます。ANAにも同様な制度がありますが、都市によって提携会社が変わってくるようです。

JALの海外レンタカー提携一覧:https://www.jal.co.jp/jmb/earn/travel/journey/rentacar_int/
ANAの海外レンタカー提携先の検索サイト:https://www.anaworldhotel.com/ja-jp/#cars

今回予約したHertzは日本語サイトがあり、予約自体は日本語でできますが、現地の書類は基本的に英語となります。日常会話程度の英語はできておかないと現地でのやり取りで困ると思われます。

Hertzの予約サイト:https://www.hertz-japan.com/rentacar/reservation/?targetPage=reservationOnHomepage.jsp&refererUrl=&searchString=&id=68828&LinkType=HZLK

運転に自信があっても、特に冬季は予期せぬ事故が起こり得るため、保険はフルで入っておくのがよいと思います。管理人は今回はフルカバーの保険を利用しています。

予約をすると、予約番号と貸し出し店舗、車種、料金が表示されたメールが送られてくるので、当日は印刷したものを持参するとよいでしょう。支払いは当日、車を借りる際にクレジットカード決済となりました。

③レンタカーを借りる
今回はHertzのナルヴィク空港店で借り、ナルヴィク市街の店舗で返却としました。店を変えると追加で1万円ほどかかりますが、ナルヴィク市街の店舗は平日しか空いておらず、管理人は日程の都合上、日曜に借りたかったため空港店で借りるしかありませんでした。

Hertzナルヴィク空港店。空港はナルヴィク市街から60km弱の場所に位置している。有人カウンターがあり親切な対応をしていただいた。


Hertzナルヴィク店。ナルヴィク店は日産の販売店を間借りしており、有人受付はない。

Hertzの空港店で車を借りる際にはカウンターにいるお兄さんに声を掛けてメールを出力した紙を見せます。さらに日本の免許証と国際免許証、パスポートを確認してもらい、借り逃げしないようにクレカでデポジットを支払います。VISA、Masterは対応可でした。

 

雪国の運転について英語で簡単にまとめた紙を渡してもらって、軽くレクチャーを受けました。紙に書いてあった内容は以下の通りです。これから現地で運転される方の参考になればと思います。

Welcome to Arctic Norway, where the landscapes are dramatic, the light is ever-changing, and the winter roads have a character of their own. Driving up here is a little different, so it's worth taking a moment to get to know a few simple tips that will help keep you safe and relaxed on your journey.

Norwegian traffic fines are famously high, but the rules exist for a good reason: they save lives. Always wear your seatbelt, stick to the speed limit, and never drive under the influence of alcohol or drugs. It's also illegal to even touch your phone while driving. Once you leave towns and cities behind, you'll notice that many rural roads are narrow and sometimes lack a centre line - this does not mean they are one-way.
Keep to your side of the road and slow down when meeting oncoming traffic. Many roads also have a sharp edge or sudden drop-off, and the most common accident in the north is simply driving off the road.

Along the way, you'll see extraordinary scenery, and you may be tempted to stop for a photo or to take in the view. Please do-just make sure you stop safely. Never stop in the middle of the road or on a bend. Find a proper layby or a safe parking spot before stepping out. Wear a reflective vest or bright clothing so other drivers can easily spot you, and always stay aware of traffic. Wildlife is common too; animals roam freely and can appear without warning.

Winter surfaces change how your car behaves. Icy roads mean longer stopping distances, and conditions are especially slippery when temperatures hover around zero degrees Celsius. Try a gentle brake once you're on the road to get a feel for the grip. If it's very slick, slow down until you feel fully in control. And if a queue begins to form behind you, simply pull over in a safe place and let others pass. It makes the drive more pleasant for everyone, including you.

Take your time, keep a calm pace, and enjoy the beauty of this remarkable part of the world. Safe travels, and have a wonderful stay in Arctic Norway.

雪国での運転の注意を受け、ロードサービスの電話番号を教えてもらいました。ムース(ヘラジカ)に注意、想像以上に大きいよ、と言われたことが印象に残っています。

ムース(ヘラジカ)。北海道でのレンタカーにおけるエゾシカのポジションなのでしょう。今回は一度も出会わずに終わりました。冬眠していたのかな。
出典:https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=489617

レンタカーを借りるときに必ず聞いておかなければならないのがガソリンの種類です。今回は店を離れる直前に気が付き、何とかなりました。ヨーロッパのガソリン表記は日本のレギュラー、ハイオク、ディーゼルの区分とは異なります。今回はE5/E10いずれも可な車でした。ガソリンは入れ間違えると車を壊すので聞き忘れは致命的になります。

最後に店の端末で貸し出し手続きをして車のカギを頂き、レンタカー屋の店主に礼を伝えて車に向かいました。

なお、貸し出し手続きをした時点で、貸し出し条件や保険の条件などをまとめた書類が登録してあるメールに送付されます。

管理人を出迎えてくれたのはこちらのヤリスだった。

初めての左ハンドル車。ただ普段からトヨタ車乗っているおかげで左右の反転以外はそれほど気にならなかった。

ちなみにヤリスはこんな車です。雪の中の走行は問題なさそうですね。

なお、トヨタ・ヤリスはこのレースで優勝しています。この上ない安心感がありますね。

toyotagazooracing.com

④レンタカーを運転する
今回ドライブしたノルウェーとスウェーデンはいずれも右側通行の国でした。右側通行の際に気を付ける主なポイントとしては
・右左折時に侵入車線を間違えない
・ウィンカーとワイパーが逆
の2つがあります。

ただ、それに気を取られてばかりいるとサイドミラーの調節をしないまま公道に出たりするので、あらかじめ車を借りた際に何をするかシミュレーションをしておくとよいでしょう。

管理人の経験を生かすとするならば、
・座席の調節
・スマホの接続(GoogleMapをナビにする場合)
・サイドミラー、ルームミラーの調節
・ワイパー・ウィンカーの確認
・窓の凍結/曇り(特に後面)
・ハイビームになっていないか
・給油口は左右どちらか
あたりは運転前の確認が必要でしょう。

これらを終えてから
・右左折時に侵入車線を間違えない
・ウィンカーとワイパーが逆
この2点を確認して発車するのがよいでしょう。

実際に路上に出てみると、コンパクトカーであったこともあり、当初懸念していたほどの運転のしづらさはありませんでした。ただ、車の右側の車体感覚があまりつかめず、何度かヒヤリハットに遭遇することはありました。

人生初の左ハンドルの海外ドライブ
扱いなれたGoogleMapのナビが使えたのが安心。

初日はナルヴィク空港をでてから宿泊予定のスウェーデンのアビスコまで120kmほど運転しました。

車通り自体はほとんどなく、焦ることなく運転でき、途中から運転が楽しくなったことを覚えています。

ノルウェーからスウェーデン側に入る際に検問はなく、そのまま通り抜けることができます。ノルウェーからスウェーデン側に入って一気に道路幅が広くなり、それまで人気がなかったところにいきなり民家の灯らしきものがたくさん見えたことが印象に残っています。


ノルウェー/スウェーデン国境の検問所

月明りに照らされており、日没後も比較的明るい中で運転することができた。
これはスウェーデン国内。

ちなみに今回の経路を夏に走破された方のドラレコ動画がYoutubeにありましたのでリンクを紹介させていただきます。

ナルヴィク→アビスコの車載動画 
2012年撮影だが、14年たった2026年もほとんど景色は変わっていなかった。10:13あたりのノルウェー/スウェーデン国境を跨いで道路幅が広くなり、制限速度が70㎞/hから90㎞/hになるのが見どころ。

宿についたときは車の後ろは真っ白だった。後部ワイパー稼働は不可欠。

ハイブリッド車だったのでガソリンの残量を気にせず走ることができました。

今回の宿はこちら。

宿に到着してしばらく休んでから、オーロラを見に、もう一度ハンドルを握りました。オーロラについては別記事でまとめる予定です。

強いオーロラであれば、運転しながら肉眼で見ることができます。
これは停車中に撮影したもの。

しっかりとカメラを使えばきれいにオーロラを写すことができます。オーロラ撮影については別記事で詳しくまとめる予定です。

アビスコで以後数日間にわたり、夜間は車で雲のない場所に行ってオーロラ鑑賞、昼間はキルナやナルヴィクの観光といった生活を続けました。

うっすら空に見えるオーロラと。アビスコにて。

アビスコからキルナも絶景の広がる道路です。雪のない季節のドラレコ動画がありましたので紹介させていただきます。

アビスコ→キルナ 湖沿いの絶景を走ることができる。
ちょうど再生位置のように追い越しもすることができる。

モルゲンロートに包まれるトーネ湖越しの山々と。

曇っている時間が長いが、しっかり晴れる日もありました。

ヤリス、カッコよい。
道路の両脇にはプラスチックのポールが立っています。

⑤レンタカーのトラブル対応
夜間に車を停めておくと‐20℃以下の環境ですので必ずフロントガラスが凍ります。レンタカーの中に霜とりブラシはそなわっていましたが、時間がかかるので解氷スプレーを持参すると、運転前の待機時間を短くすることができ、大変良いです。オートバックスで1000円しないので持参推奨です。

日本から持参した解氷スプレー。
スプレー使用前→後

降雪時に車を置いておくとすぐにこのように雪に覆われます。最初はブラシで雪を払って、最後のしつこい氷はスプレーで溶かしていくといった使い方がよいでしょう。

 

雪道の運転で一番心配されることは事故の危険性です。管理人は経験から事故の予防には事故をパターン化して、それぞれに対して予防策を講ずることが重要と考えています。

雪道の事故としてはスリップして止まれないことに起因するものがほとんどで、それにより追突・スピン・対向車線への飛び出しからの対向車との衝突が起こるといったものが主なパターンとして挙げられます。これらは「急」のつく操作、すなわち急ブレーキ、急ハンドル、急加速をしないことでほとんどを防ぐことができます。

しかしながら、その陰で忘れられやすく、報道もほとんどされず忘れられやすい事故のパターンが「雪道の脇への落下」「舞い上げられた雪による視界喪失による事故」です。吹雪の際だけでなく、新しく雪が降ったあとは走行中の車の後ろで雪が舞いあげられやすく、そんな中で追い越しをされようものならホワイトアウトして視界が一気に0になります。

今回はそうして90km制限の道を90kmで走行していた際に後ろから+40km/hほどでの追い抜きを喰らい、ホワイトアウト→路肩に落下となりました。当然路肩には新雪がどっさり積もっているのでスタックして自力での脱出は不可となりました。

スタック→引き上げ。

今回はスタックしたのが車通りの多い国道(E10)でした。レンタカー屋に連絡しても「現場までのアクセスに時間がかかるから自分で通りがかった車に助けてもらうのがよい」との返事が来るのみで途方に暮れました。

しかし、運よく通りがかりの自動車会社のトラックのカッコよいお兄さんに声を掛けてもらい、車を引き上げて頂くことができました。どこかで困っている人がいたら手を差し伸べられる人になりたいと思う出来事でした。

今回訪れた地域は北極圏であり、最低気温が−20℃を下回ることもざらにあるので、事故の場所が悪ければ命の危険に直結します。あまり人目のない脇道へのチャレンジはしないほうがよいかと個人的には思いました。

今回経験した最低気温、−26℃

ただ、そういった危険があるにせよ、冬の北極圏で待っている景色は総じて素晴らしいものですので、是非一度は行かれてみてはと思います。

ラップランドのシンボル・ラップポルテンのU字谷を背にするお世話になったヤリス

⑥レンタカーを返却する
レンタカーの返却時は日本と同じくガソリンを満タンにする必要があります。返却店舗が無人であったため、レシートを見せる必要はありませんでした。

ガソリンスタンドでのガソリンの入れ方は日本と同じで、クレカを認証してからノズルを車に差し込んで給油という流れです。車の給油口の位置の確認は車を借りる際にしておくとよいと思います。

ナルヴィクの市街地のHertzレンタカー店舗では、車をHertzの看板のある駐車場に停めて鍵を閉めて、鍵をキオスクの機械に返却しておしまいといった返却の仕方でした。

Hertzの無人店舗のキオスク
英語の指示に従って操作して、鍵をKEYの表記がある箱に入れたら返却は終了。

返却した翌日に、有料道路を通った料金(知らない間に通っていたよう)が加算されたレンタカー料金がクレカから引き落とされ、同じタイミングで領収書がメールで届きました。5日間のレンタルで11万円ほどかかりましたが、道中の景色や得られた経験は価格をはるかに上回るものでした。

 

もし、この記事を読まれて北極圏のラップランドでオーロラを見に行きたくなった方、特に若い方、素晴らしい景色が待っています。レンタカーでなくともバスツアーがありますので是非一度、一歩踏み出して現地を訪れてみてください。疑問点などありましたら気兼ねなくお問い合わせフォームやコメント欄にご連絡ください。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。