ハンガリー・ブダペストまでの航空便は、地理的距離が近いこともあって東アジアからヨーロッパ便で最安値のことが多い。ヨーロッパ旅行の際にブダペスト空港の利用をされる方もおられるだろう。
今回はそんなブダペストまで、ドイツの南東のザールブリュッケン近郊のHomburgから夜行列車で向かった記録だ。
今回の出発地のHomburgはドイツの小さな街といった感じで、観光で訪問するようなことは基本的に無いが、今回は彼女氏が滞在中ということで1泊した。小さい公園で子供たちが遊んでいる様子が印象的な町だった。乳児期をケルンで過ごした管理人も似たような公園で遊んでいた写真が残っている。
今回はRE(快速列車)でHomburgからICEが出るMannheimまで向かい、10分乗り継ぎでICE613へと乗り換えてでAugsburgへと向かい、AugsburgからKálmán Imre EuroNight(夜行列車)でブダペスト東駅まで向かう計画だ。


OBBのサイトで購入したが、ハンガリー国鉄のサイトのほうが安かったのかもしれない。
ハンガリーに向けて出発直前に帰国便のルフトハンザのキャンセルの知らせが来た。
大学生のスケジュールなので飛行機くらいはなんとでもなるが、電車まで遅れ始めた。17分遅れでHomburg駅を出発。これがThat's German time.というやつらしい。

ドイツの地方都市を結ぶ列車の種別にはRE(Regional Express)とRB(Regio Bahn)の種別があり、いずれも快速列車の意味を含むものの、RBには普通列車の意味合いが含まれることもある。今回乗車したのはREだ。
REとRBの車両についてだが、形式については管理人は明るくないので今回の乗車とは別のタイミングでHomburg駅で撮影した車両を参考までに載せておく。


Hombrugを出てからRE(快速列車)に乗って1時間ほどでMannheimに到着。Mannheimでは乗り継ぎ先のICEに何とか間に合わせた。

実のところ、ICEに間に合わなくても後続のICEでミュンヘンまで先行して今回のEuroNightに間に合わせることはできる。EuroNightは機関車牽引の客車列車なので、俊足のICEに追い抜かれるダイヤになっているのだ。
ICE車内では一等車の向かい合いの2人席を確保して、彼女氏お手製のサンドイッチを一緒に食べながらAugusburgへと向かった。夜間ということもあって、ガラ空きで座席指定をする必要はなかった。
途中のStuttgartではのちに乗車するEuroNightを見かけた。乗車していたICEが先行して、Augusburgでは1時間ほどの時間差をおいてEuroNightがやってきた。

今回乗車するEuroNightには、EN50237の列車番号が付与され、Kálmán Imre(カールマーン・イムレ)というハンガリーの作曲家の愛称がついている。
始発駅であるドイツ・Stuttgartから途中駅のオーストリア・Salzburgまでは通常EN40237、EN50237、NJ237の3列車が連結されている多層建ての夜行列車として運行される。いずれの列車も始発駅はStuttgartであるが、EN40237はクロアチア・Zagrebへ、EN50237はハンガリー・Budapestへ、NJ237はイタリア・Veniceへと向かう。
列車番号の前についているENはEuroNightのブランド、NJはオーストリア国鉄(ÖBB)のNightJetのブランドで運航されている列車だということを示している。

今回乗車した列車。



本来はザグレブ・ブダペスト・ベネチアの3駅へと向かう多層建ての夜行列車だが、ベネチア行きは運休で、今回はザグレブ行きとブダペスト行きが連結されている。
しばらく待っていると本日の宿となるEuroNightが入線してきた。今回、NJ237は線路工事のために運休で連結されていなかった。

客車のうち前3両がクロアチア・Zagrebに、後ろ3両がハンガリー・Budapestへと向かう。
ちなみに今回乗車するEuroNightはAugusburg駅に15分ほど停車するので、こうして余裕をもって反対側ホームからゆったり写真を撮ってから乗車することができる。

個室を予約していたので最後尾の263号車に乗車した。
乗車時には車両ドアの外で待機している車掌氏に、紙に印刷してきたチケットを手渡して個室まで案内してもらった。
個室の紹介をする。

個室内には2段ベッドが用意されていた。隣の個室との仕切りは鏡になっており、個室の狭さを感じさせない造りとなっていた。個室にはカードキーで鍵をかけることができる。

窓はロックされていて開けられなかった。窓の右下には洗面台がある。下車前に撮影。

個室ドアの上にはスーツケースなど大型荷物を置くことのできる棚がある。







乗車時の部屋には夜食と思しきスナックが準備されていた。

ピーナッツのスナック、チョコバー、リンゴジュース、天然水が2セットあった。
夜遅かったのもあり、夜食は食べずに乗車後そのまま就寝した。
翌朝、起きてみるとウィーン中央駅に停車中だった。

下の窓は乗車時から最後まで曇りっぱなしだった。
乗車時の車掌氏の個室の説明の最後にメニューを渡され、朝食の7品目を選ぶように言われていた。


翌朝8時頃になって2人分の朝食が個室まで運ばれてきた。夜食と一緒に食べれば十分な量の朝食だ。


(右)ホットチョコレート、紅茶、ミニバゲット2個、はちみつ、ハム、トラピストチーズ、パテ
朝食を食べてからは車内を散策した。
就寝している間にザルツブルグ駅で編成が組み替えられており、Stuttgartから来た3両の前側にはスイス・Zürichからきた寝台車両が4両、後ろには座席車両が3両連結されていた。

出典:https://www.vagonweb.cz/razeni/vlak.php?zeme=%C3%96BB&kategorie=EC&cislo=463&rok=2025#vlak_67855



すがすがしい朝の空気の中を快走している。


チューリッヒから来た車両を突っ切って先頭まで行くと、ザルツブルグから牽引してきている機関車の顔を見ることができた。



ねじ式連結器が特徴的。
乗車した車両の後ろには座席車が連結されていた。

客車に掲示されていたハンガリー国鉄の長距離路線図には東はウクライナ・キエフ、西はドイツ・フランクフルトやスイス・チューリッヒ、南はクロアチア、と広い運用範囲が描かれていた。

別に、ハンガリー国内の路線図も掲示されていた。

そうこうしているうちに終点のブダペスト東駅が近づいてきた。
セーチェニー鎖橋や自由橋の南のラーコツィ橋でドナウ川を越えてから大きく左に曲がってブダペスト東駅に向かった。




11時20分、定刻から2時間ほど遅れて列車はブダペスト東駅に滑り込んだ。

駅の特徴的なドーム屋根は左の方に見える




ブダペスト東駅に着いた後は、ドーム駅舎を眺めてから市内へとバスで繰り出した。

今回乗った列車と逆向きに運行される、ブダペスト東駅発Stuttgart行きのEuroNightはドーム駅舎のホームから発車することがある。その写真をもって記事の締めとする。

前3両がザルツブルグ止まりの座席車、続く3両がStuttgart行きのEN50462、最後の4両がZurich行きのEN40462。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ハンガリーから帰国の記事はこちらをご覧ください。